特殊相対論の枠組について学ぶ。その内容はローレンツ変換とその応用である。 実際の現象に即して、特殊相対論が理解できるように努める。時間があれば、 一般相対論の原理についても学習する。

第一講

1. 空間と時間

物理的空間

数学的空間

時間の概念 2. ニュートン力学の世界

運動の法則

慣性系とは？

運動方程式の対称性

ニュートン力学の相対性(ガリレイの相対性原理)

3. アインシュタンの世界

相対的とは

特殊相対性原理

光速度不変の原理

光＝電磁波

マイケルソン-モーレーの実験

時計のあわせ方(一つの慣性系における同期化)

時間と長さの相対性(異なる慣性系間での同時刻の概念)

4. ローレンツ変換

４次元時空の導入と世界距離(ミンコフスキーの世界)

慣性系相互の座標変換(ローレンツ変換)

運動している時計は遅れて見える

運動している物体は収縮して見える

速度の変換

ドップラー効果

5. 相対論的力学

相対論的運動方程式

物体の運動量とエネルギー

粒子の崩壊

原子核の結合エネルギー

粒子の衝突

6. 電磁気学

マックスウェルの方程式

真空中の電磁場

電磁場のポテンシャル

マックスウェルの方程式の４次元定式化

電磁場のローレンツ変換

電磁場中の荷電粒子の運動

7. 一般相対性理論へ

以上の講義に加えて、数回の講義を演習問題を解くのに割り当てる。また、 中間試験と期末試験を行う。

物理入門コース 相対性理論／ 中野董夫 著／岩波書店 (￥2400)

相対性理論は不思議ではない ／杉本大一郎 著 ／岩波書店

宇宙の科学 ／江里口良治 著 ／東京大学出版会

相対性理論入門 ／ ランダウ、ジューコフ著(鳥居一雄、他 訳) ／東京図書