第143回 2021年 12 月 11 日(土曜日)
会場:愛知教育大学 自然科学棟534室、562室、および天文台
17:00〜18:00 天文ミニ講座「銀河系中心の巨大ブラックホール:
2020年ノーベル物理学賞の解説」
愛知教育大学 教授 高橋真聡
18:00〜20:00 天体観望会「冬の星座と木星・土星」
18:00〜19:00 3Dシアター『3D宇宙の旅』
<天文ミニ講座> 『銀河系中心の巨大ブラックホール:2020年ノーベル物理学賞の解説』
私たちの太陽系が含まれる銀河(=銀河系、天の川銀河)の中心には巨大な
ブラックホールが存在すると考えられます。太陽から地球までの距離の8%
(太陽半径の17倍)に相当する領域に、太陽質量の400万倍程の大質量が集中
している事が近年の観測によって示されました。およそ20年くらい前から、
銀河系中心領域にある恒星群の移動の様子が継続的に行われていています。
中には16年の周期で楕円軌道を公転運動している恒星もあります。ただし、
楕円軌道の内側に重力源は見えていないのです。このような恒星の公転運動を
説明するためには、「見えない巨大重力源」が存在しないと困ります。その
候補として巨大なブラックホールが存在するのだと解釈されています。2020年
のノーベル物理学賞は、この研究業績が受賞対象になりました。
天文ミニ講座では、そのそもブラックホールとは何なのか?他にもブラックホール
天体は発見されているのか?など、ブラックホールの不思議な性質について解説
致します。
<天体観望会> 『冬の星座と木星・土星』
だいぶ寒くなりました。星座が奇麗に見える季節になりました。この時期、
金星・木星・土星・天王星・海王星を観測する事が出来ます。観望会では是非、
木星の縞模様、土星の輪っか、天王星と海王星の青白い姿などを楽しんで下さい。
会場となる自然科学棟の屋上はとても寒いと予想されるので、暖かい服装にて
お越し下さい。
<3Dシアター> 『3D宇宙の旅』
宇宙について学んでいる学生らにより、3D眼鏡をかけての立体プラネタリウムを
上映致します。ホントに宇宙にいるかのような感覚を感じるかもしれません。
リラックスした雰囲気で、太陽系から銀河の果てまでのひとときの旅をお楽しみ
ください。